耳鳴りはなぜ起きる?高い音の正体と原因別の対処法を薬剤師が解説

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耳鳴りはなぜ起きる?高い音の正体と原因別の対処法を薬剤師が解説

「ピー」「キーン」という高い音が、気づけばずっと鳴り続けている——。

そんな経験、一度はありませんか?

疲れているだけかな、と思いながら数日が過ぎ、それでも鳴り止まないとき、

人は初めて「もしかして病気?」と不安になるものです。

薬剤師として20年以上、多くの患者さんの相談に乗ってきましたが、わりと「耳鳴り」は軽く見られがちです。

しかし、「耳鳴り」ほどあなどってはいけない症状はないと感じています。

特に高い音の耳鳴りは、内耳の障害や難聴の早期サインであることが少なくありません。

この記事では、以下の3点を薬剤師の視点でわかりやすく解説します。

  • 高い音の耳鳴りが起きるメカニズム(内耳のしくみ)
  • 主な原因と「すぐ受診すべきサイン」
  • 病院での検査・治療と、今日からできる生活上の対策

なお、本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の製品・サービスの効果を保証するものではありません。

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目次

まず確認してほしい|今すぐ受診が必要な耳鳴りのサイン

セルフケアや生活習慣の見直しより先に、必ず確認してほしいことがあります。

それは、あなたの耳鳴りが「緊急性の高いサイン」ではないか、という点です。

耳鳴りのなかには、一刻も早く耳鼻咽喉科を受診しなければ、取り返しのつかない状態になりかねないものがあるためです。

突然始まった高い音の耳鳴りは”突発性難聴”を疑う

「昨日まで何ともなかったのに、今朝起きたら急に鳴り始めた」という場合、まず疑うべきは突発性難聴です。

突発性難聴は原因不明の急激な感音難聴で、耳鳴りと同時に聞こえにくさや耳閉感(耳が詰まった感じ)を伴うことが多い疾患です。

厚生労働省の広報資料によれば、突発性難聴は発症後1週間以内に治療を開始した場合、約40%が完治し、残りの約半数にも一定の改善が期待できます。

裏を返せば、「少し様子を見よう」と数日放置するだけで、治療できるチャンスを失いかねない、ということ。

急に始まった耳鳴りに、少しでも難聴・耳閉感・めまいが伴うなら、今すぐ耳鼻咽喉科へ行って下さいね!!

耳鳴りの種類や原因についてさらに詳しく知りたい方はこちら

片耳だけの耳鳴りが要注意な理由

両耳で鳴る耳鳴りよりも、片耳だけに起きる高音の耳鳴りは、より慎重な評価が必要です。

片側性の耳鳴りは、突発性難聴のほかに、聴神経腫瘍(前庭神経鞘腫)の初期症状として現れることがあります。

「両耳か片耳か」——この一点だけで、病院での精査の優先度が大きく変わります。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の学会誌でも、急性耳鳴りは急性感音難聴の一部として扱う必要があることが示されています。

片側性耳鳴りに対するMRI・CTなどの画像検査は一律に必須というわけではありませんが、拍動性耳鳴り・非対称性の感音難聴・神経症状を伴う場合には聴神経腫瘍等を除外するための精密検査が検討されます。

「両耳か片耳か」は診察の優先度を左右する重要な情報です。

片耳だけに続く耳鳴りがあれば、まず耳鼻咽喉科で評価を受けることをおすすめします。

脈に合わせてドクドク聞こえる”拍動性耳鳴り”は別物

「ピー」や「キーン」ではなく、心拍に合わせてドクドク・ザーザーと聞こえる耳鳴りを拍動性耳鳴りといいます。

これは、一般的な耳鳴りとはまったく別のカテゴリです。

脳動静脈瘻や血管奇形、側頭骨の腫瘍など血管性病変をはじめとする器質的疾患の除外が必要です。

症状や診察所見に応じてMRI/MRA・造影CT・CTA/CTVなど適切な画像評価が推奨されます。

「なんとなく脈と一緒に鳴っている気がする」という感覚がある方は、セルフケアで対応しようとせず、必ず耳鼻咽喉科を受診してください。

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なぜ”高い音”の耳鳴りが起きるのか|内耳のしくみから理解する

「なぜ高い音なのか?」を理解するためには、耳のしくみを少し知っておく必要があります。

難しい話ではありません。

患者さんへの説明でも使っている、シンプルな話をします。

音が聞こえる仕組みと内耳(有毛細胞)の役割

私たちが音を聞くとき、空気の振動(音波)は次の経路をたどります。

  1. 外耳(耳介・外耳道)で音を集める
  2. 中耳(鼓膜・耳小骨)で振動を増幅する
  3. 内耳(蝸牛)で振動を電気信号に変換する
  4. 聴神経を通じてへ信号が伝わり「音」として認識される

この3番目のステップ(内耳・蝸牛)で中心的な役割を担うのが、蝸牛の中にある有毛細胞です。

有毛細胞はその名の通り、細い毛のような突起を持つ細胞で、音の振動を電気信号に変換する”センサー”の役割をしています。

変換された電気信号は、4番目のステップとして聴神経を通じて脳へ伝わり、はじめて「音」として認識されます。

そして重要なのが、高い音を担当する有毛細胞は、蝸牛の入り口近くに集中しているという点です。

蝸牛の入り口は外部からの刺激(音・薬物・血流障害など)を受けやすい場所でもあるため、高音域の聴覚は特にダメージを受けやすい構造になっています。

高い音の耳鳴り=高音域の聴力低下サインである理由

耳鳴りは、聴覚系のどこかに障害が生じたとき、脳が「本来あるべき音信号」を補おうとして生み出す現象と考えられています。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の総説によれば、耳鳴り患者の約90%に何らかの難聴があるとされています。

さらに、耳鳴りの音の高さ(ピッチ)は、難聴のある周波数と一致しやすいことも明らかにされています。

つまり、「ピー」「キーン」という高い音の耳鳴りは、単なる疲れや気のせいではなく、高音域(4,000〜8,000Hz付近)の聴覚に何らかの問題が起きているサインである可能性が高いのです。

このことを知ると、「耳鳴りを軽視してはいけない」という理由がよりはっきりと分かると思います。

高い音の耳鳴りの主な原因|3つの軸で整理する

原因を「加齢」「ストレス・自律神経」「物理的疾患・薬剤」の3軸で整理します。

ご自身に当てはまるものを確認してみてください。

【加齢軸】加齢性難聴と耳鳴り

加齢による聴力低下(加齢性難聴)は、誰にでも起こりうる生理的な変化です。

特に高音域から始まるのが特徴で、自覚しないまま進行することも少なくありません。

国際的な大規模メタ解析では、耳鳴りの有病率は65歳以上で23.6%に上ることが示されています。

45〜64歳では13.7%、18〜44歳では9.7%と、年齢とともに明確に増加します。

「年のせいかな」と片付けたくなる気持ちは分かりますが、加齢性難聴が進行すると補聴器の適応になることもあります。

早めに聴力検査を受けて現状を把握することが、結果的には対処の選択肢を広げることにつながります。

【ストレス・自律神経軸】ストレス・睡眠不足・疲労が引き起こすメカニズム

「先週から残業続きで、ふと気づいたら耳鳴りが……」——こういう訴えは、薬局に来られる患者さんでよく聞きます。

ストレスや睡眠不足が続くと、自律神経のバランスが乱れ、交感神経が優位になります。

その結果、「内耳の血管が収縮し、有毛細胞への血流が低下することで聴覚系が不安定になりやすくなる」と考えられています。

さらに、慢性的なストレスは耳鳴りの苦痛度を増幅させる要因にもなります。

耳鳴りそのものの大きさ(音量)が変わらなくても、精神的な余裕がないと「気になり度」がまったく違う——患者さんの声を聞いていると、このことを強く実感します。

【物理的疾患軸】突発性難聴・騒音性難聴・メニエール病

騒音に長時間さらされることで内耳の有毛細胞が障害を受ける騒音性難聴も、高音の耳鳴りの代表的な原因です。

厚生労働省の情報WHOのガイドラインによれば、85dB以上の音への継続的な曝露で聴覚障害リスクが高まるとされ、具体的には「80dBで週40時間まで、90dBで週4時間まで」が安全域の目安です。

コンサートや工場の作業環境だけでなく、イヤホンでの音楽鑑賞も見逃せません!

厚労省の資料では、ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)は初期には難聴を自覚しにくく、耳鳴りが最初のサインになりえると明示されています。

「ライブの翌日だけ耳が鳴る」という段階で、すでに有毛細胞にダメージが蓄積されている可能性を、知っておいてください。

また、メニエール病は、耳鳴り・難聴・めまいが繰り返すのが特徴です。

低音域の耳鳴りが多いとされますが、高音域が障害されるケースもあります。

めまい発作を伴う耳鳴りは、早期の専門医受診が必要です

周囲の騒音が大きい環境で使うなら、ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンが一助になります。

【薬剤師が見落とせない】薬の副作用による耳鳴り

薬剤師として、絶対に伝えておかなければならないことがあります。

それは、飲んでいる薬が耳鳴りの原因になっている可能性です。

PMDAの重篤副作用対応マニュアルでは、薬剤性難聴の初期症状として耳鳴りが先行することが多く、特に4,000〜8,000Hzの高音域から障害が始まりやすいと明記されています。

代表的な原因薬は以下の通りです。

  • アミノグリコシド系抗菌薬(ゲンタマイシン、ストレプトマイシンなど)
  • 白金製剤(シスプラチン):抗がん剤の一種
  • サリチル酸剤(アスピリン)
  • ループ利尿薬(フロセミドなど)

PMDAの患者向け資料では、アミノグリコシド系やシスプラチンによる難聴は不可逆的になりやすい一方、アスピリンやフロセミドによるものは薬の中止で回復することが多いと整理されています。

服薬中に「ピー」「キーン」という耳鳴りが出てきたら、絶対に放置しないでください。

自己判断で薬を止めるのも危険ですので、すぐに処方医または薬剤師に相談を。

病院では何をするのか|検査と治療の全体像

「病院で何をされるのか分からなくて怖い」という声も、患者さんからよく聞きます。

全体像を知っておくだけで、受診へのハードルはぐっと下がります。

耳鼻咽喉科での主な検査

耳鳴りを訴えて耳鼻咽喉科を受診すると、まず行われるのが純音聴力検査です。

ヘッドホンをつけて、さまざまな高さの音が聞こえるかを確認する検査で、高音域の聴力低下の有無を客観的に評価します。

また、耳鳴りの重症度を評価するためのアンケートとしてTHI(Tinnitus Handicap Inventory)が広く使われています。

学会の解説によれば、THIは0〜100点で評価されます。

正式な重症度区分は5段階で、

  • 0〜16点:ごく軽度〜ほぼなし
  • 18〜36点:軽度
  • 38〜56点:中等度
  • 58〜76点:高度
  • 78〜100点:非常に高度

とされており、治療方針を決める際の参考になります。

現在の標準的な治療法

治療は、原因疾患があればその治療が最優先です。

突発性難聴であればステロイド治療、難聴が確認されれば補聴器の適応も検討されます。

慢性的な耳鳴りに対しては、CBT(認知行動療法)が現時点で最も根拠のある治療法のひとつです。

2020年のCochrane Reviewのシステマティックレビューは全体で28研究・2,733人を対象としており、そのうちCBTと無介入/待機群との比較に限った解析(10研究・537人)では、耳鳴り関連のQOLがTHI換算で10.91点低下(改善)と報告されています。

これはTHIの最小臨床的重要差(7点)を上回る改善で、重篤な有害事象もほとんど認められていません。

TRT(耳鳴再訓練療法)は、音療法(サウンドジェネレーターなど)とカウンセリングを組み合わせて耳鳴りへの慣れを促す治療法で、専門機関で実施されています。

「薬や機器で”治る”は言いすぎ」|ガイドラインが示す現実

正直に伝えます。

慢性耳鳴りそのものを一律に消失させる確立した内服薬は、現時点では存在しません。

原因疾患がある場合(突発性難聴に対するステロイド治療など)はその治療が最優先ですが、慢性化した耳鳴りに対しては、薬で「消す」ことを期待するより、苦痛を和らげ生活の質を保つことを目標にするアプローチが中心になります。

耳鳴診療ガイドライン(2019年版)に基づく解説では、薬物療法・環境音楽・サウンドジェネレーターはいずれもエビデンスレベル2C(弱い)と位置付けられています。

また、PMDAの医療機器基準でも、耳鳴マスカの使用目的は「耳鳴りによる不快感の軽減」であり、”治癒”や”根治”は表現として使えません。

耳鳴りの治療の目標は「なくす」ことではなく、「気にならなくする・生活の質を取り戻す」ことです。

そのゴールを正しく理解して取り組む方が、結果として前向きに付き合えるようになります。

今日からできる対策|生活の中でできること

医療機関での治療と並行して、日常生活で実践できることもあります。

「完全に治す」ではなく「悪化を防ぎ、QOLを保つ」という視点で取り組んでみてください。

大音量曝露を避け、耳を休ませる

まず何より大切なのは、これ以上内耳にダメージを与えないことです。

WHOの安全な聴取に関するQ&Aでは、80dBであれば週40時間まで、90dBであれば週4時間までが安全域の目安とされており、スマートフォン等での音楽再生では最大音量の60%以下に抑えることも推奨されています。

一般的に「音量60%以下・連続1時間を超えたら休憩を挟む」という目安が紹介されることがありますが、これはWHOの公式表現ではなく、あくまで生活上の簡便な目安です。

周囲の騒音が大きい場面では、再生音量を上げすぎない工夫が重要です。

ノイズキャンセリング機能は、そのための一助になる場合があります。

耳を守るための日常ケアについてはこちらの記事もあわせてどうぞ

夜、耳鳴りが気になって眠れないときの対処法

耳鳴りが最も気になるのは、夜、静かな部屋で横になったときではないでしょうか。

逆説的なようですが、完全な無音状態が耳鳴りをより際立たせることがあります。

試してほしいのは、サウンドマスキングの考え方です。

川のせせらぎ・雨音・ホワイトノイズなど、穏やかな環境音を小さめに流すことで、耳鳴りへの注意が分散され、気になり方が和らぐ場合があります。

静かな環境で耳鳴りが気になりやすい方には、こうした環境音の活用が一つの工夫になり得ます。

スマートフォンのアプリや小型スピーカーなど手軽な手段もありますが、一般向けのアプリや音響機器は耳鳴りを治療するものではありません

あくまで「静寂の中で耳鳴りが気になりやすい状況を和らげる生活上の工夫」として位置づけてください。

ストレス管理と自律神経ケア

自律神経の乱れが内耳への血流に影響することは先に述べました。

日常的なストレス管理として、私が患者さんによく勧めるのは以下の3つです。

ウォーキング(30分程度):
 軽い有酸素運動はリラックスしやすくなる人も多く、生活リズムを整える一助になります
 
ぬるめのお風呂(38〜40℃)にゆっくり浸かる:

 体を温めて全身をほぐす習慣として取り入れやすい
 
4-7-8呼吸法:

 4秒吸って、7秒止めて、8秒かけて吐く深呼吸で、緊張をやわらげやすくなることがあります

どれも特別な道具も費用も不要です。

なお、これらは生活習慣の改善であり、耳鳴りそのものへの効果には個人差があります。

「ちょっとした習慣の積み重ねが、耳鳴りとの付き合い方を変える」——そう実感している患者さんを、私はたくさん見てきました。

ストレスや自律神経の乱れによる体調不調が気になる方はこちら

よくある質問(FAQ)

Q1. 耳鳴りが「ピー」と高い音で鳴るのは、脳の病気のサインですか?

高い音の耳鳴りの多くは、内耳(蝸牛)の有毛細胞の障害に関連しており、脳の病気が直接の原因であることは比較的まれです。

ただし、片耳だけの耳鳴りが持続する場合は耳鼻咽喉科での評価が推奨され、難聴の程度・神経症状・耳科所見などに応じて内耳道MRIなどの精密検査が検討されることがあります。

「脳かもしれない」と不安な方は、まず耳鼻咽喉科を受診して聴力検査を受けることが第一歩です。

Q2. 高い音の耳鳴りが片耳だけする場合、どのような可能性が考えられますか?

片側性の耳鳴りで考えられるのは、突発性難聴メニエール病聴神経腫瘍外耳道や中耳の疾患などです。

両耳の耳鳴りに比べて、片側性はより精密な鑑別が必要です。

とくに難聴やめまいを伴う場合は、放置せず早期受診を強くおすすめします。

Q3. ストレスが原因で高い音の耳鳴りが起こることはありますか?

あります!

ストレスや睡眠不足による自律神経の乱れが内耳の血流低下を招き、耳鳴りが誘発・悪化することがあります。

また、精神的なストレスは耳鳴りの苦痛度(気になり度)を増幅させる要因でもあります。

「仕事が忙しい時期だけ耳鳴りがひどくなる」と感じる場合は、ストレス管理と睡眠の改善から取り組んでみてください。

「体からのサイン」を見逃したくない方はこちらの記事も参考に

Q4. 耳鳴りを放置すると、聞こえなくなる(難聴になる)リスクはありますか?

耳鳴りそのものが難聴を引き起こすわけではありませんが、耳鳴りの原因となっている疾患(突発性難聴など)を放置すると、難聴が固定化するリスクがあります。

突発性難聴は発症後1週間以内の治療が予後を左右します。

急に始まった耳鳴りは「放置して治るか様子を見る」ではなく、「まず受診してから判断する」が正解です。

Q5. 夜、寝る時に高い音の耳鳴りが気になって眠れない時の対処法は?

完全な無音を避けることが最初のアプローチです。

ホワイトノイズ・川の音・雨音などを小音量で流すサウンドマスキングが有効な場合があります。

あわせて、就寝前のスマートフォン操作を控え、ぬるめの入浴でリラックスしてから床につく習慣も助けになります。

それでも改善しない場合は、耳鼻咽喉科で相談を。

CBT(認知行動療法)は耳鳴りに伴う不眠・不安への有効性がエビデンスとして示されており、専門医に紹介してもらえる場合があります。

耳鳴りで眠れない夜に睡眠薬を検討している方はまずこちらをお読みください

まとめ|耳鳴りと上手に向き合うために

高い音の耳鳴りは、内耳の高音域を担当する有毛細胞が何らかのダメージを受けているサインであることが多く、決して「気のせい」で片付けてよい症状ではありません。

この記事で伝えたかった最も重要なことを、最後にまとめます。

・ 突然始まった・片耳だけ・難聴やめまいを伴う耳鳴りは、迷わず耳鼻咽喉科へ
・ 服薬中の耳鳴りは薬の副作用の可能性を疑い、処方医・薬剤師に相談する
・ 慢性耳鳴りの苦痛軽減にはCBT(認知行動療法)と教育的カウンセリングが推奨され、難聴を伴う耳鳴りには補聴器が有効。
 「治す」ではなく「慣れる・気にしない」を目標にする
・ 大音量曝露の回避・ストレス管理・睡眠改善が予防と悪化防止の基本

耳鳴りは原因によって改善が期待できるケースもありますが、慢性耳鳴りでは「完全に消える」より「症状の苦痛を軽減し、日常生活への支障を減らす」ことを目標にするのが現在の標準的な考え方です。

「一生このまま…」と不安になる必要はありません。

まず一歩——今の自分の耳の状態を、専門医に確かめてもらうことから始めてみてください。

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